【最新版】ECでのスマホ利用率はこんなに増えている!そのデータと売上アップに必要な機能5選

スマホECの利用率と必要な機能5選EC・ネットショップ運営お役立ち資料ダウンロードスマホECの売り上げを伸ばすには、デバイスの特性を踏まえた機能やユーザーインターフェースが必要です。ECサイトのスマホ最適化が重要である理由を踏まえ、スマホECサイトの構築やリニューアルに着手する前に知っておいていただきたいスマホECに必要な5つの機能を解説します。

スマホECの市場規模は5年で3.1倍。市場割合はPCを逆転

まずは、スマホECの市場動向について簡単におさらいしておきましょう。

スマホECとは、スマホを使ってオンラインで商品を売買することを指します。2020年におけるスマホECの市場規模は前年比46.1%増の6兆2269億円でした。直近5年間で3.1倍に拡大しています。

2020年の日本国内における物販EC市場(12兆2333億円)のうち、50.9%をスマホ経由が占めました。50%を超えたのは初めてです。2019年まではPC経由の割合が物販EC市場の半分以上を占めていましたが、ついにスマホとPCの比率は逆転。スマホはECで使われるデバイスの主役になりました。

スマホEC市場の推移

スマホEC市場は直近5年間で3.1倍に拡大。スマホ比率は50%を超えている

画像出典:令和3年7月 経済産業省 商務情報政策局 情報経済課「令和2年度 産業経済研究委託事業 (電子商取引に関する市場調査)報告書」P63

2019年と2020年のスマホEC市場を比較すると、増加額は1兆9651億円でした。パソコン経由を含めた物販EC市場全体の増加額は2兆1818億円でしたから、スマホECの増加額が90.1%を占めたことになります。

この数字からわかることは、日本国内における物販EC市場の成長は、スマホECがけん引しているということ。ネットショップのスマホ最適化がいかに重要であるか、直感的に理解できるのではないでしょうか。

日本国内における物販EC市場の成長は、スマホECがけん引している

出所:経済産業省の電子商取引に関する市場調査の資料をもとに編集部が作成

インターネット利用時のスマホ利用率は68.3%

スマホECの市場が伸びている背景には、スマートフォンの利用率そのものが高まっていることがあります。総務省の調査によると、消費者がインターネットを利用する際に使うデバイスのトップはスマートフォンで、利用率は68.3%でした(2020年時点)。スマホ利用率は前年比6.0ポイント上昇しています。一方、パソコンの利用率は50.4%で、前年と同水準でした。

インターネットを利用する際に使うデバイス

※画像出典:令和3年6月 総務省 「令和2年通信利用動向調査の結果」スライド3

年齢階層別のデバイス利用率を見ると、80歳以上を除くすべての年齢層でスマートフォンの利用率がトップです。こうしたトレンドを踏まえると、今後も当面は、ネットショッピングにおける利用デバイスはスマホがメインであり続けるでしょう。

年齢階層別のデバイス利用率

※画像出典:令和3年6月 総務省 「令和2年通信利用動向調査の結果」スライド3

スマホで売れている商品は?【futureshopデータ】

futureshopのプラットフォーム上で決済された流通実績をもとに、スマホECの特徴をご紹介します。

2019年の実績になりますが、スマホ比率が高い商品カテゴリは「レディースファッション」(81.47%)、「キッズ・ベビー・マタニティ」(80.83%)、「ジュエリー・腕時計」(75.75%)などでした。

スマホ比率が高いカテゴリ(全体平均の62.67%以上)

  • レディースファッション
  • キッズ・ベビー・マタニティ
  • ジュエリー・腕時計
  • 医薬品・コンタクト・介護
  • バッグ・小物・ブランド雑貨
  • 下着・ナイトウェア
  • 美容・コスメ・香水
  • メンズファッション
  • スポーツ・アウトドア・靴
  • 旅行用品・旅行予約

一方、スマホ比率が低いのは「パソコン・周辺機器」(32.66%)、「日本酒・焼酎」(29.66%)、「ゴルフ用品」(43.54%)となっています。

スマホとPC、購入単価や注文件数の伸び率はどう違う?

購入単価や注文件数の伸び率は、スマホとPCでどのような違いがあるのでしょうか。

futureshopのプラットフォーム上での2021年10~12月における注文件数の伸び率は、スマホがPCを上回っています。PC経由の注文件数の伸び率も10%を超えていますが、スマホ経由はさらに高い伸び率でした。一方、購入単価はPC経由がスマホ経由を約2割上回りました。

デバイス別の注文件数の伸び率(前年同月比)

デバイス別の購入単価の違いと、伸び率(前年同月比)

※調査対象:2020年・2021年10月~12月の期間中、各月の注文件数が100件以上の店舗の中から500店舗を無作為に抽出し、各項目を調査しました。

PC経由の購入単価がスマホを上回る傾向にあることは、数年前から変わっていません。ただし、デバイスによる購入単価の差は、商品カテゴリーによって違いがあります。例えば、ギフトや日用品、スイーツなどは購入単価の差が大きく、一方、車用品やチケット予約、ジュエリーなどは差が小さいという特徴があります。

商品カテゴリー別のモバイル比率や購入単価の違いについて、詳細な調査データはホワイトペーパーにまとめていますので、そちらもダウンロードしてご覧ください。

スマホECに必要な5つの機能

スマホECの売り上げを伸ばすには、小さい画面でも見やすいデザインと、操作しやすいUI・UXが必要です。その前提を踏まえ、今回はより具体的に、スマホECに求められる5つの機能について解説します。

【1】EFO(入力フォーム最適化)

EFO(Entry Form Optimization、入力フォーム最適化)とは、ユーザーが会員登録をスムーズに行えるように、入力フォームの仕様を最適化することです。

例えば、入力フォームの項目を必要最小限に絞り、入力欄が小さくなりすぎないように注意することは、ユーザーのストレス軽減につながります。また、生年月日の入力欄をロール形式(ドロップダウンメニュー)にすることも効果的です。

さらに、入力欄にプレースホルダー(薄いグレーなどで入力例を事前に表示する機能)やリアルタイムエラー機能(指定外の入力内容があるとその場でアラートを表示させる機能)を実装すると、ユーザーの入力ミスを減らすことができます。

スマホサイトはPCよりも画面が小さいため、文字入力のミスが起きやすいなど、入力フォームでつまずくユーザーは少なくありません。入力フォームでの離脱を防ぐためにEFOは非常に重要です。

EFOの例

  • 入力フォームの項目を必要最小限に絞る
  • 入力欄を適切なサイズにする
  • ロール形式(ドロップダウンメニュー)を取り入れる
  • 入力欄にプレースホルダーを実装する
  • リアルタイムエラー機能を実装する

EFOの詳細や事例については、過去の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。

【2】カゴ落ちメール

カゴ落ちメールは、スマホECのコンバージョン率向上に効果的です。カゴ落ちとは、商品をカートに入れた状態で、ユーザーがECサイトから離脱すること。カゴ落ちした顧客に対して、リマインドの通知を送ってECサイトに戻ってきてもらうことがカゴ落ちメールの役割です。

カゴ落ちの割合は、平均的なネットショップでも約7割に達すると言われています。スマホサイトはPCサイトよりもカゴ落ち率が高い傾向があるため、スマホECでは特にカゴ落ち対策が重要です。

カゴ落ちメールの仕組みについて、futureshopシリーズのオプション機能「カートリカバリー」を例にあげて解説します。

例えば、ユーザーがカートに商品を入れてから、一定の時間が経過すると、商品画像付きで「お買い忘れはございませんか?」といったメッセージを自動的に送信することができます。メールに記載するメッセージは1通目、2通目、3通目でそれぞれ変更することも可能。カートに残った商品のクーポンを送付するなど、シナリオを組んでカゴ落ちメールを送ることもコンバージョン促進に効果的です。

カゴ落ちメールのイメージ

カートリカバリーの活用法や効果については、こちらの記事で詳しく解説しています。

【3】ID決済(AmazonPay)

カゴ落ちを防ぐには、AmazonPayのようなID決済を導入することも有効です。

ユーザーがECサイトで商品をカートに入れ、購入手続きに進んだ際に、クレジットカード情報の入力段階で離脱してしまうことは少なくありません。その理由の1つは、外出中にスマホでECサイトを閲覧しているユーザーが、その場でクレジットカードを取り出しにくい(または、取り出したくない)という心理が働いていると考えられます。例えば電車のつり革につかまった状態でECサイトを見ているときに、クレジットカードを取り出してカード情報を入力するのは難しいですから、そのユーザーはとりあえず商品をカートに入れて、後で決済しようと考えるでしょう。しかし、ユーザーが商品をカートに入れたことを忘れてしまうと、商品が購入されないままになってしまうのです。

AmazonPayを使えば、ユーザーが初めて使うECサイトでもカード番号や配送先住所を入力する必要がありません。外出中でも簡単にオンライン決済を完了することができますから、ユーザーのカゴ落ちを防ぐ効果が期待できるのです。

AmazonPayならクレジットカード情報や配送先住所を入力する必要がない

AmazonPayなどオンライン決済サービスの特徴はこちらの記事をご覧ください。

【4】SNS連携(Instagramショッピング機能)

SNSが広く利用されるようになった現在、ECサイトへのユーザーの流入経路としてSNSは無視できません。SNS上で商品を認知し、商品に興味を持ったユーザーが、SNSからスマホECサイトへとスムーズに遷移できる導線が必要です。

SNSからECサイトに集客する機能の1つがInstagramの「ショッピング機能」です。ECサイトで販売している商品データを、Instagramに投稿した写真にタグ付けすると、商品名や価格などが写真の中に表示されます。そして、写真から1タップでECサイトの商品ページへと遷移し、買い物を続けることができます。

ショッピング機能の導線イメージ

ショッピング機能の詳細や、Instagramの活用法については、こちらの記事で詳しく解説しています。ぜひご一読ください。

【5】チャット接客

スマホECサイトは画面が小さく、ファーストビューの情報量がパソコンよりも少ないため、利用ガイドやFAQを見つけられないユーザーもいます。その結果、使い方がわからずにECサイトから離脱してしまうユーザーもいるでしょう。

そういった課題を解決するために近年注目されているのが、チャットによるカスタマーサポートです。

スマホはチャット型のUIとの相性が良く、ユーザーは気軽に質問することができます。また、若い世代では、電話や電子メールよりもチャットを好むユーザーもいるでしょう。

チャットの使い道はユーザーの疑問を解決するだけでなく、会話のやり取りの中でニーズを汲み取って商品を提案するなど、販売促進につなげることも可能です。

futureshopと連携しているチャットツール「チャネルトーク」さんのセミナーレポートを公開しています。チャットの活用法について解説していますのでぜひご覧ください。

futureshopの店舗さまはモバイル比率が60%以上

今回解説した5つの機能は、スマホECの売上拡大やコンバージョン率向上につながる重要なものです。スマホECサイトを新たに構築する際や、リニューアルする際には、実装することを検討してみてください。

これら5つの機能はすべてfutureshopで実現できます。なお、futureshopをご利用の店舗さまのモバイル比率※1は64.63%(2020年時点)で、経済産業省統計の市場平均よりも高い水準にあります。futureshopはレスポンシブウェブデザインに対応し、スマホECに必要な機能をいち早く充実させてきたことが、店舗さまのモバイル比率の向上に寄与していると自負しています。

スマホECを伸ばしたい企業さまや、ECサイトをスマホに最適化したい企業さまは、ぜひお問い合わせください。

※1 2020年に年間を通じて毎月30件以上の注文があった店舗さまの2020年における実績値

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