TikTokでECの集客アップを狙う!動画広告「TikTok for Business」の活用法とは?【セミナーレポート】

TikTok for Business セミナーレポート

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幅広い世代へ利用者数を急速に拡大している「TikTok」。日経トレンディ「2021年ヒット商品ベスト30」で “TikTok売れ”という言葉が第1位に選ばれるなど、今や動画投稿プラットフォームの枠を超え、消費者の購買行動にも大きな影響を与えています。
そこで株式会社フューチャーショップは、ECにおけるTikTokの活用法をテーマとしたオンラインセミナー「TikTok売れを狙う!TikTok for Businessを活用した動画広告で集客数アップ」を開催しました。

講師を務めてくださったのは、TikTok for Business Japan Partner Managerの菅原さん。TikTokの最新動向やユーザーから好まれる動画の特徴、広告プラットフォーム「TikTok for Business」の活用方法などを解説してくださいました。

当日は200人以上が参加し、セミナー中にコメントで多数の質問が寄せられるなど、TikTokへの関心の高さがうかがえたオンラインセミナーをレポートします。

この記事は次のような方におすすめです

  • TikTokとはどのようなプラットフォームなのか知りたい
  • TikTokの最新動向を知りたい
  • 自社ECの集客にTikTokを活用したい
  • 新しいSNS広告に挑戦したい
  • 自社ECサイトの売上アップを図りたい
スピーカー

TikTok for Business セミナー スピーカー菅原さま

TikTok for Business Japan Partner Manager GLOBAL BUSINESS SOLUTIONS-SMB-APAC 菅原 忍 氏

広告代理店、広告プラットフォームを経てTikTok for Businessへ。さまざまな広告営業部門やアライアンス業務を経験した後、現職に着任。SMB領域の広告主・代理店へのサポートに従事している。新規開始や再挑戦したい広告主・代理店のグロース実績を多数もつ。

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    「TikTok」とは?

    TikTokは、モバイル向けのショートムービープラットフォームです。2016年にリリースされ、現在はアジアだけでなく北米、ヨーロッパなどグローバルで利用されており、月間アクティブユーザー数は世界で10億人を超えています。

    ユーザーは自分で撮影した動画を投稿したり、他者が投稿した動画を視聴して「いいね」「フォロー」「シェア」を行ったりします。現在はハウツー動画や商品紹介動画、お題に合わせた「やってみた」系の動画など、多種多様なコンテンツが投稿されています。

    近年はTikTokに楽曲を投稿したユーザーがアーティストとしてデビューしたケースや、TikTok内で流行した音楽が実社会でも大ヒットするなど、トレンドの発信拠点にもなっています。また、TikTokをきっかけに商品が売れる「TikTok売れ」という言葉が日経トレンディ「2021年ヒット商品ベスト30」の第1位に選ばれるなど、TikTokは消費者の購買行動にも大きな影響を与えています。

    「TikTok売れ」2021年ヒット商品ベスト30

    日経トレンディ「2021年ヒット商品ベスト30」の第1位に「TikTok売れ」が選ばれたことを紹介する菅原さん

    TikTok グローバルの月間アクティブユーザー数(MAU)

    TikTokの月間アクティブユーザー数(MAU)が急増していることなども解説した

    「TikTok売れ」はなぜ起こる?その3つの理由

    「TikTok売れ」が起こる要因について菅原さんは、①商品紹介動画の投稿が増えている②購買力のあるユーザー層が増えている③おすすめ動画で潜在ニーズが喚起される──という3点を挙げました。

    商品紹介動画の投稿が増えている

    “TikTokは「若年層がダンス動画を投稿するサービス」というイメージがあるかもしれませんが、現在はコンテンツの多様化が進んでいます(菅原さん)”

    Excel・PowerPointの仕事術や、ファンドで資産をどう増やすかといった知識共有系のコンテンツも大幅に増えている、と菅原さんは強調しました。また、商品のレビュー動画や開封動画なども多数投稿され、EC関連のハッシュタグが付いた動画の総視聴回数が23億ビューに達しているなど、TikTokが買い物の起点になっていることを解説しました。

    TikTok EC関連の人気タグ

    「購入品紹介」のハッシュタグが付いた動画の視聴回数が合計23億ビューに達しているなど、EC関連の#タグが多数使用されていることからもECとの相性の良さが分かる

    購買力のあるユーザー層が増えている

    TikTokの利用者は購買力が高い30~40歳代も増えています。菅原さんによるとユーザーの3人に1人が25〜44歳で、4人に1人は主婦層が占めているそうです。

    ユーザー層が拡大し、購買力のあるユーザーが増えていることが「TikTok売れ」が起こる一因だと考えています。TikTokは今や、若者だけが使うサービスではありません(菅原さん)

    TikTokのユーザー属性

    25〜44歳のユーザーや主婦層の利用も増えている

    おすすめ動画で潜在ニーズが喚起される

    「TikTok売れ」を引き起こす3つ目の要因として、菅原さんは「TikTokのユーザーインタフェース(UI)が影響している」ことを挙げました。

    TikTokのアプリを開くと動画が次々と流れてきます。その動画はユーザーが選択したものではなく、システムがレコメンドした動画です。菅原さんは「ユーザーの大半が、おすすめで流れてきた動画を視聴している」ことに言及し、「もともと興味がなかった商品動画も目にするため、潜在需要の喚起につながる」と説明しました。

    また、TikTokユーザーの多くは音声をオンにした状態で動画を視聴していることから「視覚だけでなく聴覚にも情報を届けることが可能」(菅原さん)。さらに、スマホに最適化された縦型の全画面表示など、インパクトが強く没入感を得られるUIであることも商品を印象付ける要因となっています。

    菅原さんは「おすすめ」フィードに表示される動画のレコメンドシステムについての詳細は非公表とした上で、「ユーザーから支持されているコンテンツが表示されやすい」と説明。つまり、話題になった動画はより多くのユーザーに視聴され、さらに話題になる構造があるようです。

    (商品のことを)知らなかったけれど、好きになってしまう。たまたま出会った商品を気に入ってしまう。それを可能にするUIがTikTok売れを生み出しています(菅原さん)

    TikTokユーザーの視聴傾向

    ユーザーの1日あたりの平均視聴時間が約1時間に達していることなどTikTokの視聴傾向について解説した

    TikTokはECとの相性も良い

    続いて菅原さんは、TikTok利用者の3人に1人がTikTokで見た商品の購買経験があり、その半数以上がECで購入したことがあるといった調査データなどに言及し、「TikTokユーザーはECに慣れ親しんでいる人が多い」と強調します。

    また、TikTokユーザーがよく購入している商品の上位18品目を挙げ、化粧品や衣類など視覚的に訴求できる商品が比較的多いものの、それ以外のカテゴリも幅広く売れていることを説明しました。

    TikTokきっかけで売れている商品カテゴリ

    TikTokユーザーがよく購入している商品の上位18品目

    TikTokとECの親和性を示すグラフ

    TikTok利用者の半数以上が「ECを身近に感じる」「ECをこれからもっと活用したい」と回答したというデータなどを紹介

    広告プラットフォーム「TikTok for Business」とは?

    セミナーの後半では、TikTokの広告配信プラットフォーム「TikTok for Business」の使い方や、視聴されやすくクリックされやすい動画広告の作り方などを解説してくださいました。

    「TikTok for Business」は運用型広告のプラットフォームです。広告アカウントを作成し、動画広告をアップロードしてプロモーションの目的や広告予算、配信期間などを設定すると広告運用が始まります。

    TikTokのインフィード広告のフォーマット

    TikTok の投稿コンテンツに混じって流れるインフィード広告。「縦型」「スクエア」「横型」に対応しているが、オーガニック投稿と同様に画面全体に表示される「縦型」の広告効果がもっとも高いという

    TikTok広告は機械学習により、配信対象者や入札単価などを最適化して費用対効果の最大化を図ります。菅原さんはTikTok広告のターゲティングについて「高精度のターゲティングを実現できる」と強調しました。

    弊社はエンタメ系のメディア企業のように思われるかもしれませんが、本質的にはIT企業です。機械学習の優れた技術を持っており、高精度なターゲティングを実現します(菅原さん)

    TikTok for Businessの始め方の解説図

    「TikTok for Business」の始め方を紹介

    TikTok広告運用の始め方

    藤原さんは広告アカウントの登録について、オンラインで完結すること、最短1日で広告運用の設定を完了できることなど、開始のハードルの低さに言及。

    広告運用を始める際の手順についても具体的に解説してくださいました。

    ①広告アカウントの登録・・・メールアドレスとパスワードを設定して広告アカウントを登録。アカウント登録は最短1日で可能。

    参考:TikTok for Business 登録フォーム

    ②配信方式の選択・・・広告の目的に合わせて「リーチ」「動画視聴数」「トラフィック」「アプリインストール」「リード生成」「コミュニティインタラクション」「コンバージョン数」から選択。課金形態は自動的に決定される。入札単価は自動または手動で設定。

    TikTok広告のキャンペーン作成方法

    目的に合わせて広告キャンペーンを作成できる

    フォーマットと広告枠の選択・・・広告の配信枠は「TikTok」「BuzzVideo(マルチコンテンツプラットフォーム)」「Pangle(複数のアプリを束ねたオーディエンスネットワーク)」を選択可能。

    ③ターゲティング・・・システムが自動的に配信可能なプレースメントを選定する「自動プレースメント」と、手動で選択する「手動プレースメント」から選択。ターゲティングは12種類から設定できる。

    TikTok広告のターゲティングと配信手法

    機械学習によって多彩なターゲティングを実現

    Dynamic Showcase Ads(ダイナミックショーケース広告)

    TikTok広告のメニューの1つである「ダイナミックショーケース広告」は、ユーザーごとに関連性の高い商品を動画広告として自動表示します。商品フィードをアップロードすると、画像データを使用して自動的に動画広告が生成されるため、商品ごとに広告を制作する必要はありません。

    クリエイティブ制作の工数を削減でき、商品ごとに満遍なく幅広いユーザーにリーチできます。商品点数の多いEC事業者さまに、ぜひご活用いただきたい広告です(菅原さん)

    TikTok dynamic showcase Adsの配信イメージ

    「ダイナミックショーケース広告」の配信イメージ

    Collection Ads(コレクション広告)

    「コレクション広告」は動画の下部に「商品カード」と呼ばれる枠があり、商品の画像や価格、セール情報などを表示します。最大3点の商品が、くるくると入れ替わりで表示されます。

    ユーザーがコレクション広告をタップすると、アプリ内のギャラリーページ(商品一覧ページ)に遷移し、そこで商品をタップするとECサイトに遷移します。ギャラリーページは商品フィードから自動的に生成されます。

    コレクション広告は、動画でブランディングを行い、かつ、商品カードにセール情報などを記載することでダイレクトレスポンス広告としても活用できます(菅原さん)

    TikTok Collection Adsの配信イメージ

    「コレクション広告」は動画広告の下部に「商品カード」が表示される

    拡散・クリックされやすい動画広告を作るポイント

    セミナーの最後に菅原さんは、動画広告を制作する際のポイントも解説してくださいました。効果的な動画広告の特徴として「最初の6秒間の視聴率が高いとCTRも高い傾向にある」と説明。TikTokに投稿された動画の視聴率データなどを踏まえ、CTRが高い動画広告を作るポイントとして次の6つを挙げました。

    動画広告クリエイティブのポイント

    1. 縦型フォーマット・・・解像度は720以上で形は縦型、秒数は21〜34秒を推奨
    2. TikTokオーガニック感を出す・・・TikTokユーザーによるオーガニック投稿のような素人感がある動画や、撮影場所にリアル感がある動画は6秒視聴率が高い
    3. リアルな声のナレーション・・・機械音声ではなく、人が実際に語りかけるリアルなナレーションを使うと6秒視聴率が上がる
    4. 冒頭から人物が登場・・・動画の冒頭から人物を登場させると6秒視聴率が上がる。商品の訴求であっても人が登場すると効果的
    5. 価格の提示・・・価格を表示するとCTRが上がる。価格優位性がある商品では特に効果が高い
    6. 限定要素を入れる・・・数量限定や期間限定など、限定要素を入れるとCTRが上がる

    Q&A

    オンラインセミナーではQ&Aも実施しました。参加者から寄せられた質問に対する菅原さんの回答の一部を紹介します。

    【Q1】TikTok広告を運用するには、企業アカウントが必要ですか?

    広告アカウントがあれば、企業アカウントは運用していなくても広告出稿が可能です。

    【Q2】TikTok広告のCTRは何%なら高いと判断できますか?

    TikTok面に限ると平均値は0.5〜0.7%なので、1%までいけばかなり高いです。

    【Q3】投稿した動画が「おすすめ」に載らないのはなぜでしょうか?

    「おすすめ」のロジックは開示できませんが、基本的な考え方としては、面白い動画が評価されます。面白さの判断軸はさまざまだと思いますが、「おすすめ」に載らなかったのは、ユーザーの評価が足りなかった結果なのかなと思います。

    【Q4】TikTokで売れやすい商品はどのようなものですか?

    EC分野で今伸びているのはヘルスケアやコスメ、スキンケアなどです。

    【Q5】TikTok経由で商品を購入する人の年齢層は30代〜40代が中心でしょうか?

    その年代も、もちろんかなり多いです。また、広告業界でM1・F1と定義される消費者も多いです。

    【Q6】単価約1万円、25〜35歳女性向けのアパレルはTikTok広告に向いていますか?

    向いていると思います。 私が担当した広告主の中で、ECの単価がもっとも高かったのは約3万円ですので、単価1万円の商品も売れる可能性は十分にあります。

    【Q7】動画に登場する人物は、女性と男性のどちらがいいですか?

    現時点の事例で見ると、圧倒的に女性が登場しているケースが多いです。

    【Q8】動画に登場する人物は顔を出した方がいいですか?

    顔と声を出している方が、効果が高い例が多いと思います。 ただし、顔を出さなくても効果が出ているケースはあるので、重要なのは素人感やTikTokオーガニック感のある動画を作ることです。

    TikTok for BusinessセミナーにおけるQ&A

    参加者からの質問に答える菅原さん(写真右)

    まとめ

    今回のオンラインセミナーでは、TikTokはECとの相性が良いことや、動画広告の使い方などを詳しく解説していただきました。TikTokは購買力のある消費者にも浸透しています。また、ECに慣れているユーザーにリーチできることからも、「TikTok for Business」は広告チャネルとしてのポテンシャルが大きいと言えるでしょう。

    リスティング広告やSNS広告をすでに運用していて、広告効果の伸び悩みや頭打ちを感じているEC事業者さまは、自社ECサイトの集客チャネルの1つとして「TikTok for Business」を検討すると良いのではないでしょうか。

    株式会社フューチャーショップは、ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」とTikTokの連携を深めていく方向で、さまざまな検討を進めています。今後の展開にもぜひご期待ください。

    また、自社ECサイトの集客やプロモーションをテーマとしたオンラインセミナーは今後も随時開催する予定です。「自社ECサイトの売り上げを伸ばしたい」「効果的なプロモーション施策のヒントを知りたい」といった企業さまは、株式会社フューチャーショップのセミナーをぜひご活用ください。

    ▶︎フューチャーショップ主催のセミナーを随時開催中!詳しくはこちらをご覧ください。

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