【2023年最新】ECサイトにおすすめの在庫管理システム8選|選び方、メリット、よくある質問を紹介

在庫管理システムを利用することで、過剰在庫や在庫不足といった問題を防ぐことができます。

さらに、従業員の作業負担の軽減やヒューマンエラーの防止にも最適です。そこで本記事では、ECサイトで利用できる在庫管理システムの選び方や、導入のメリットについて解説します。また、おすすめの在庫管理システムを紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

在庫管理システムとは?

在庫管理システムは、ビジネスの中核を担うシステムの一つです。商品在庫の品数、物流フローをシステムで追跡し、その情報を元に効率的な運営を支援します。在庫管理システムの導入によって、過剰在庫や、在庫不足、期限切れでのロスといった問題を防げます。

さらに、従業員の作業負担の軽減やヒューマンエラーの防止にも最適です。特に需要の変動が激しい業界や、大量の在庫管理が必要な業種では、システム導入における効果が期待できます。

ECサイトで在庫管理を行う4つのメリット

在庫管理システムについて理解できたところで、次は在庫管理を行うメリットを紹介します。主なメリットは次の4つです。

  • 余剰在庫や欠品を防げる
  • キャッシュフローが改善できる
  • 商品の品質劣化を防げる
  • 受注管理も含めて、リードタイムの短縮

それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。

1.余剰在庫や欠品を防げる

ECサイトでの在庫管理は重要です。適切な在庫数を維持することで余剰在庫・欠品を防止し、店舗を健全に運営できます。

多すぎる在庫は売れ残りにつながり、発注コストが無駄になったり保管費用が増えたりする原因となります。一方、欠品は顧客にとって不満・信頼低下につながります。

このような状況を避けるために、在庫管理システムを活用できます。また最新の機能を使うと、AIによる需要予測・多店舗の在庫状況を一元管理し、効果的な発注を行えます。

2.キャッシュフローが改善できる

ECサイトにおける適切な在庫管理は、キャッシュフローの改善につながります。在庫不足による販売機会の損失や、余剰在庫による無駄なコストを削減できるためです。

在庫管理システムによって、在庫数の把握・需要予測が可能になり、商品を適切なタイミングで発注可能です。これにより、在庫コストを最適化し、キャッシュフローが安定します。

適正な在庫管理は、ビジネスの持続的な成長と顧客満足度の向上につながります。なぜなら、正確な在庫情報に基づいて迅速な対応が可能となり、効率的な運営ができるためです

3.商品の品質劣化を防げる

ECサイトにおける在庫管理のメリットの1つは、商品の品質劣化を防ぐことです。食品の場合は消費期限が切れることで販売ができなくなるばかりか、トレンドアイテムの場合は価値が低下します。

特にECの場合は顧客が実物を確認できません。そのため届いた商品の品質が消費者の想定を下回っていれば満足度は上がらず、リピートにつながりません。こういった状況を防ぐためにも滞留在庫の発生そのものを防ぎ、商品の品質を安定させることが重要です。

4.受注管理も含めて、リードタイムの短縮

いま在庫管理のトレンドは「自動化」です。特に受注管理はECサイト運営のなかでも最も手間がかかる部分であり、できる限り自動化したいところです。

過去の受注方法では、購入された商品を人の目と手で確認し、倉庫へ通知して発送する流れが一般的でした。この方法は購入から商品の到着までのリードタイムが長くなるという欠点があります。

しかし、近年の在庫管理システムの進化により、受注情報と倉庫との自動連携が可能になりました。ECサイトとOMS(注文管理システム)、WMS(倉庫管理システム)と自動連携させることで、商品が購入された瞬間に倉庫への通知が行われ、リードタイムが大幅に短縮できます。

この自動化は、オペレーターのコミュニケーションやその他の手間を削減し、効率的な運営を実現するための大きなメリットとなっています。

ECサイトにおける在庫管理システムの4つの選び方

在庫管理システムのメリットについて理解できたところで、次は在庫管理システムの選び方について紹介します。主な選び方のポイントは次の4つです。

  • 自社のビジネスモデルに合っているか
  • 既存システムと連携可能か
  • 出荷まで管理できる機能がある

それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。

1.自社のビジネスモデルに合っているか

前提として、自社のビジネスモデルに合った運営方法を考えることが非常に重要です。

たとえば、サブスクリプション型のビジネスモデルの場合、購入回数によって商品の同梱物を変えたいケースがあります。例えば初回発送時にプレゼント・商品の説明書を同梱する場合があるでしょう。しかし、WMSではこのような柔軟な対応は難しいこともあります。

また、オフラインの店舗との連携を兼ねる場合、POS(販売時点情報管理)データ連携のシステムを導入する必要があります。

このように、まず自社のビジネスモデルを整理して「どんな機能が必要なのか」を考えましょう。そのうえで「どのようなシステムと連携すべきか」を決めなければなりません。

2.既存システムと連携可能か

ECサイトの在庫管理システムを選ぶ際には、既存システムと連携できるかが重要な要素です。既に自社で使っている基幹システムとの連携が必要な場合は、事前に連携が可能か確認しましょう。

既存のOMSやWMSとの連携により、情報の一元管理が実現されます。これにより、手間やミスを回避して適切な在庫管理が可能です。在庫管理システムを選ぶ際はシステム連携の可能性を十分に確認し、ベストなシステムを導入する必要があります。

3.出荷まで管理できる機能があるか

ECサイトの受注管理システムのなかに在庫管理機能が含まれており、出荷まで一元管理できるものもあります。

ECを利用する顧客は、商品が手元に届くまでの期間で期待値が高まっていきます。また開封時にテンションが最高潮に達します。そのため出荷時のミス・遅延は顧客満足度の低下を招きます。

出荷時のミスを防ぐために、在庫管理システムとOMS・WMSシステムなどの連携、バーコード検品などの機能があると便利です。これらの機能を利用することで出荷の品質が安定し、迅速で正確な出荷を実現します。

また、出荷までのプロセスを一元管理することで作業効率もよくなり、その結果として顧客の満足度低下を防ぐことが可能です。

ECサイトにおすすめの在庫管理システム8選

在庫管理システムとして、おすすめのシステムは8つ挙げられます。ここでは、それぞれの特徴について紹介します。

1.CROSS MALL

引用:CROSS MALL

CROSS MALLは、株式会社アイルの在庫管理ができる一元管理システムです。このシステムは、カートASPやECモール、倉庫サービス、物流サービスとの強力な連携を提供しています。

ECモールはAmazonや楽天市場など26のプラットフォームです。また、14つのカートASPとも連携できるため、多岐にわたりEC環境に適応します。CROSS MALLは、多機能ながら使いやすい一元管理システムです。

2.GoQSystem

引用:GoQSystem

GoQSystemは、株式会社GoQSystemが提供するクラウド型の在庫一元管理システムです。特徴は、受注件数の制限なしで月額15,000円の定額で、業界最速の「在庫連携システム」が利用できます。

通常、月額定額制のサービスは「受注数◯件以上は従量課金制」という場合が多いですが、GoQSystemは受注制限がなく、定額で利用できます。主要モールのAPIに完全対応し、ほぼすべてのショップに適用可能です。

最低利用期間が3ヶ月で気軽に始めることができるほか、繁忙期のみの利用も可能です。データは1年間保持されるため、柔軟な運用が可能です。

3.TEMPOSTAR

引用:TEMPOSTAR

TEMPOSTARは、ECサイトの在庫管理・商品登録・受注管理などを一元化する便利なシステムです。複数の倉庫や拠点も多拠点機能で統合管理し、同一商品の在庫数の確認が可能です。

引当や出荷、配送指示も一元的に行い、コスト削減とリスク分散を実現します。異なる拠点の商品でも優先倉庫を設定し、自動的に配送を分割する便利な機能もあります。

また、ハイブリッドカスタマイズ機能により、企業の個別要件に合わせて機能開発が可能です。そのため、頻繁な仕様変更や新規プラットフォーム連携にも柔軟に対応し、他システムへの切り替えや運用変更も不要です。

月額料金は10,000円から始めることができ、幅広い機能と柔軟性でECビジネスをサポートします。

4.ネクストエンジン

引用:ネクストエンジン

ネクストエンジンは、Hamee株式会社が提供する優れた在庫管理システムです。受発注から在庫管理、データ分析まで幅広い機能があります。

基本料金は月額10,000円で、受注件数による従量課金制となっており、事業規模に合わせた価格で利用できます。業界内でも大手のサービスであり、多くの導入実績があるため安心して利用可能です。

5.アシスト店長

引用:アシスト店長

アシスト店長は、複数モールの受注・在庫・顧客管理業務と発送業務を一元管理する便利なEC管理システムです。在庫管理では、複数店舗間での商品コードの照合は不要で、自動的に在庫数を振り分けて反映します。

そのため、手動の在庫調整やミスを避け、効率的な在庫配分を実現できます。各種送り状ソフトとの連携やWeb領収書、Web納品書の発行機能も充実し、発送処理もスムーズです。

さらに、決済サービスやカートシステム、ERP、WMSなど他のシステムとも連携可能です。約200社のパートナー企業との協業により、広告プロモーションや物流代行など幅広い支援があります。

料金は月額25,000(受注管理機能共用サーバー用プラン)、初期費用は50,000円です。受注が1,000件を超える場合は従量課金制が適用されます。

6.助ネコ

引用:助ネコ

助ネコは、アクアリーフ株式会社が提供するクラウド型の在庫一元管理システムです。複数の機能のなかから、機能単品での導入が可能であり、直感的な管理画面も用意されています。

初期コストを重視するために、必要な機能だけを選んで契約することができます。そのほかの特徴としては、操作が簡単で、「使いやすい」という評価も高く、EC業務の即戦力として活用できるのが魅力です。

導入作業も簡単で、モールやカートとの連携を行うだけで受注管理が開始できます。なお、月額料金は2,000円〜(受注101件から従量課金制)、初期費用は30,000円です。デモ体験も30日間提供されています。

7.mylogi

引用:mylogi

アートトレーディング株式会社が提供するmylogiは、便利な機能を豊富に備え、シンプルな操作画面と効率的な業務フローにより、手軽に導入できるシステムです。

複数モールの受注ファイルを一括管理し、帳票出力や出荷メールも簡単に送信できます。また、問題が発生した際にはEC経験者によるサポート体制が提供されるので安心です。

また、料金については、mylogi EC Liteプラン:8,800円/月(2倉庫、月間出荷ブロック300件まで)などのプランが用意されています。

8.eee CLOUD

引用:eee CLOUD

「eee CLOUD」は、easy(簡単)、effective(効率的)、economy(経済的)なクラウドパッケージシステムです。受発注、入出荷管理や棚卸登録などを標準機能で利用でき、賞味期限やロットNo管理などの汎用性が高いのが特徴です。

また、発注点管理、在庫アラート機能で在庫状況を知らせてくれる便利な機能を搭載しています。そのほか、ユーザーに合わせた各種カスタマイズも受けており、CSVやAPIによる他システムとの連携にも対応しています。

利用されるユーザーのニーズに応じたバージョンを用意しており、汎用的なLiteバージョンなら登録ユーザー数無制限で利用することが可能です。

futureshopは各種在庫管理システムと連携できる

引用:futureshop

SaaS型ECサイト構築プラットフォームのfutureshopは、2003年からECの成功に向けたシステムおよびサポートを提供しています。特徴としては、CMS機能「commerce creator(コマースクリエイター)」によってカスタマイズ性に優れたサイトデザインを実現できる点です。

また、futureshopは、受注・在庫・商品の各データを管理できる多数の店舗運用管理サービスと連携しています。API連携に対応しているサービスもあるため、店舗の連携方法や運用方法に合わせて柔軟な対応が可能です。

今回の記事で紹介製品のうちeee CLOUD以外の製品とは連携ができます。そのほかにも多数のシステムとの連携が可能で、高い柔軟性や拡張性も備えたサービスを提供しています。

詳しい連携サービスについては以下のページをご覧ください。

参考:futureshop「連携サービス一覧

ECサイトの在庫管理でよくある4つの質問

おすすめの在庫管理システムや入荷予測ツールについて理解できたところで、次はよくある質問を4つ紹介します

質問①在庫管理システム導入時の注意点は?

在庫管理システムを導入する際の注意点は以下の通りです。

  • データ連携:カートや受注システムとの連携が可能か
  • カスタマイズ:必要に応じて機能を追加できるか
  • 対応端末: バーコード読み取りはハンディターミナルやスマートフォンに対応しているか
  • セキュリティ: SSL/TLS通信やデータ保管のセキュリティを確認
  • サポート体制:システム導入時、導入後のサポート体制が迅速か
  • ユーザビリティ:直感的な操作が可能か
  • パフォーマンス: システムの速度と応答速度は十分か

これらの項目に注意し、目的に合致したシステムを導入するようにしてください。

質問②ECサイトにおける在庫管理の業務内容は?

ECサイトにおける在庫管理業務には以下のような要素が含まれます。

  • 商品の入出荷の確認と記録
  • 商品の保管場所の管理や棚卸し作業
  • 商品の品質と消費期限のチェック
  • 在庫の過不足や欠品の予測と対策
  • 在庫データに関する及びレポートの作成と分析

「商品の入出荷の確認と記録」は基本的な業務ですが、ECサイトに関しては、サイト上で最新の在庫状況を維持することが重要です。複数のサイトからの注文に応じながら、適切な在庫管理をおこなう必要があります。

質問③クラウド型の在庫管理システムの費用相場は?

クラウド型の在庫管理システムの価格相場は​​「月額1,000円~20,000円以上」です。一般的には利用規模や機能によって料金が変動し、初期費用に加算される場合があります。

なかには、定額制で受注件数に関係なく利用できるサービスも存在します。同じ企業のシステムを導入したとしても、付与する機能によって価格が変わります。

そのため、必要な機能を明確にしたうえで、サービスプロバイダーの料金表を確認し、ビジネスのニーズに合ったプランを選ぶことが大切です。

質問④システムを入れていても在庫が合わなくなることはある?

在庫管理には多くの企業が専門のシステムを導入していますが、そのような高度なシステムが導入されていても在庫が合わない事象は発生しています。そのため、どれくらいの期間や頻度で在庫が合わなくなるのかを観察することが非常に重要です。

1回や2回のズレは人為的なミスや小さなシステムエラーである可能性が高く、深刻な問題とはいえません。ただし、このような状況が頻繁に発生する場合、システム側の設定に問題がある可能性を疑う必要があります。

これらを踏まえて、最も大切なのは「差が出る前提で運用を考える」ことです。どれだけ優れたシステムを導入しても、人為的なミスや外部からの不可抗力(災害、盗難など)は完全には防げません。そのため、計画段階からこのようなリスクを考慮に入れ、ツールを効率よく、かつ柔軟に運用するかが成功の鍵となります。

まとめ

この記事では、ECサイトで利用できる在庫管理システムの選び方や、導入のメリット、おすすめの在庫管理システムについて紹介しました。

在庫管理システムを利用することで、過剰在庫や在庫不足といった問題を防ぐことができ、従業員の作業負担の軽減やヒューマンエラーの防止につながります。ただ、在庫管理システムの選び方にはいくつかの注意点も存在します。

なかでも重要なのは、導入するシステムによって得たい効果が得られるのか、既存システムとの連携が可能なのかという点を確認することです。これらの点に注意し、最適な在庫管理システムの導入を検討してください。

futureshopは、受注・在庫・商品の各データを管理できる多数の店舗運用管理サービスと連携しています。API連携に対応しているサービスもあるため、店舗の連携方法や運用方法に合わせて柔軟な対応が可能です。futureshop