インフルエンサーを活用したライブコマースで新規顧客獲得!事例に学ぶ成果を上げるポイント

ライブコマースセミナーレポート メイン画像Eコマースのプロモーション手段として注目が集まっているライブコマース。近年は、ライブ配信のプロフェッショナルである「ライバー」を起用し、ライブコマースの売上拡大や新規顧客獲得につなげる企業も目立ち始めました。ライブコマースにライバーを起用したいと考えているEC事業者さまも増えているようです。

そこで株式会社フューチャーショップは、ライブコマースにおけるライバー活用術をテーマとしたオンラインセミナー「インフルエンサー&ライブ配信活用術」を2024年2月に開催しました。

スピーカーを務めてくださったのは、1000人以上のライバーが所属している株式会社サムシングファンの執行役員・胡内祥太さん。ライブコマースにライバーを起用して成果を上げる方法について、成功事例を交えて詳しく解説していただきました。

また、株式会社フューチャーショップの稲生も登壇し、ライブコマースソリューションLive cottageの導入事例を踏まえ、ライブコマースを成功させるポイントやナレッジをお伝えしました。

多くのEC事業者さまが参加したオンラインセミナーの一部を特別に公開します。ライブコマース事業を伸ばしたい方や、これからライブコマースに取り組みたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

ライブコテージセミナー スピーカー

株式会社サムシングファンの胡内祥太さん(写真左)と株式会社フューチャーショップの稲生達哉(写真右)

スピーカー紹介

株式会社サムシングファン 胡内 祥太 氏

株式会社サムシングファン

クリエイターエージェンシー事業部 執行役員

胡内 祥太 氏

2016年に株式会社livebase創業。動画/デザイン/Web領域におけるクリエイティブ制作と自社サービス開発を行う。2023年に株式会社サムシングファンと合併し、同社クリエイターエージェンシー事業部の執行役員に就任。9000名以上のクリエイターリソースを活用した動画制作/運用、クリエイティブ人材派遣/紹介、ライバーマーケティングなどの事業推進に携わる。

株式会社サムシングファンの事業

株式会社サムシングファンは2003年に創業し、現在は動画制作や動画マーケティング支援、クリエイター派遣、ライバー事務所などの事業を手がけている

株式会社フューチャーショップ 稲生 達哉

株式会社フューチャーショップ

サービスプロデューサー/ライブコマースディレクター

稲生 達哉 

WEB制作会社を経て、2012年にfutureshopにジョイン。futureshop利用ユーザー2900店舗のEC相談を日々対応した経験を活かし、自社ECの講座「futureshop ACADEMY」の講師、ECメディア「E-Commerce Magazine」の企画/運営を経て、現在はライブコマースソリューションLive cottageのサービス開発とライブ配信ノウハウを提供している。

ライブコテージ導入店舗さま

株式会社フューチャーショップが提供しているライブコマースソリューション「Live cottage」

そもそもライバーとは?

 ライバーとは、ライブ配信を意味する「Live」に人を表す「er」をつけた言葉で、ライブ配信を行っている人たちの総称です。「17LIVE」「Pococha」「ツイキャス」「ふわっち」といったライブ配信アプリや、SNSのライブ機能を使ってライブ配信を行っています。視聴者からの投げ銭や、ライブコマースの出演料などで収入を得ているライバーも少なくありません。近年はライバーを目指す人も増えており、新たな職業として注目を集めています。

サムファン所属のトップライバー

株式会社サムシングファンに所属しているトップライバー

ライバーの活躍の場でもある『ライブコマース』の基本については、こちらの記事をぜひお読みください。

ライブコマースにライバーを起用するメリット

自社ECサイトを運営している企業がライブコマースにライバーを起用すると、主に次のようなメリットがあります。

  1. ライブ配信のプロのノウハウを活用できる
  2. 新規顧客をライブコマースに呼び込める
  3. ファンとの距離が近くエンゲージメントが強い

①ライブ配信のプロのノウハウを活用できる

メリットの1つ目は、ライブ配信のプロであるライバーのノウハウを活用できること。ライブコマースの出演者は、顔の見えない視聴者に対して身振り手振りを交えて商品を紹介し、コメントにその場で答えるなど高度なスキルが求められます。社員が出演するのは難しい場合もあるでしょう。

ライバーは画面の向こうにいる視聴者に語りかける話術や、コメントを拾って盛り上げるスキルに長けています。社内で出演者が見つからない場合や、ライブコマースを始めてまもない時期には、ライバーを起用してノウハウを学ぶのも良いでしょう。

すでにライブ配信に慣れている事業者さまも、ライバーを起用するメリットがあります。例えば、客観的な視点で商品を紹介するライバーの姿やトークを見ることで、自分たちが気づかなかった商品紹介の切り口や、効果的な表現方法が見つかるかもしれません。また、ライブコマースに社員が出演して問題なくライブ配信を行えている事業者さまも、コラボ企画としてライバーを起用することで内容のマンネリ化を避けることができます。

トップライバーはライブ配信のプロフェッショナルです。視聴者からのコメントに臨機応変に対応できますし、商品の特徴を伝えながら配信を盛り上げる話術にも長けています。ぜひそのノウハウを活用してください(胡内さん)

②新規顧客をライブコマースに呼び込める

ライバーをライブコマースに起用するメリットの2つ目は、新規顧客をライブ配信に呼び込めること。EC事業者さまがライブコマースの告知を行う際、メルマガやLINEの友だちといったハウスリストでは既存顧客にしかリーチできません。一方、ライブコマースに出演するライバーがSNSなどで配信日時を告知すれば、ライバーのフォロワーがライブ配信を観に来てくれる可能性があります。ライバーを起用することで、EC事業者さまがリーチできなかった新しい客層との接点を創出することができます。

ライブコマースにゲスト(=ライバー)を呼ぶと、ゲストを目当てに新しいお客さまが観に来てくれるので、新規顧客獲得のチャンスが生まれます(稲生)

③ファンとの距離が近くエンゲージメントが強い

ライバーを起用するメリットの3つ目は、ライバーはファンとの距離が近くエンゲージメントが強いこと。ライバーは日頃のライブ配信で視聴者とコメントで直接やり取りしていることもあり、エンゲージメントが強い視聴者(=フォロワー)が多いという特徴があります。 

ライバーがライブコマースで商品を紹介すると、「推しのライバーが紹介している物が欲しい」と感じるファンもいるでしょう。また、ファンが商品に関するポジティブなコメントを投稿すれば、ライブ配信がにぎわって他の視聴者の購買意欲を高める効果も期待できます。

ライバーのファンはエンゲージメントが高いため、ライバーをライブコマースに起用すると、商品を売っていく上での認知やPRに効果的です。最初の数十人、数百人のお客さまを獲得する目的でライバーを起用するメリットも大きいと思います(胡内さん)

インフルエンサーとライバーの違い

ライバーはファンとの距離が近くエンゲージメント力に強みがある

近年のオンライン消費の特徴として、商品のコアなファンの熱量がSNSで周囲へと伝わり、商品が買われるケースが増えています。消費者が物を「欲しい!買いたい!」と思うきっかけとして、有名人や知人がSNSに投稿したクチコミが大きな影響力を持つようになりました。ネット広告の顧客獲得単価が上昇している中で、広告だけに頼らず、コアなファンの熱量を周囲に伝播させていく仕掛け作りが一層重要になっています。

人と人のつながりをベースに顧客を増やしていく手段の1つが、ライバーをライブコマースに起用することです。ライバーが高い熱量で商品を紹介すると、その熱はライバーのファンへと伝播します。そして、ライバーのファンが商品のクチコミをSNSに投稿し、周囲の人へと商品の認知が広がっていく。このように小さな熱量の渦が、あちこちで生まれる仕掛けを作れることがライバーを起用するメリットです。

ライバーとファンの関係性

ライバーとファンの信頼関係の中で、商品の認知が拡大していく

ライバーを起用する企業が増えている理由

ライブコマースに取り組むEC事業者さまが増えている背景には、自社ECサイトの集客をとりまく環境の変化があります。

2020年春のコロナ禍以降、ECに新規参入する企業が増え、ネット広告の顧客獲得単価が上昇しました。リスティング広告などのCPAが悪化したEC事業者さまも多いのではないでしょうか。それに加え、サード・パーティ・Cookieへの規制が強まったことで、ターゲティング広告の費用対効果が低下する懸念もあります。

こうした状況の中で、新規顧客との接点を生み出す方法としてライバーを起用したライブコマースに注目が集まっています。ファンのエンゲージメントの高さを活かして新規顧客獲得に期待するEC事業者さまも多いようです。

リターゲティング広告のような個人追跡型の広告が使いにくくなっている中で、ライバーを起用したライブコマースは、新規顧客との接点を生み出す手段としての重要性が増しています(稲生)

自社ECサイトの集客におけるライバー活用の位置付け

既存のネット広告が効きにくくなる中で、新規顧客との接点を生み出す方法としてライバーを起用したライブコマースに注目が集まっている

ライバーを起用する費用とは?

ライブコマースにライバーを起用すると、どのくらいの費用がかかるのか気になる方も多いのではないでしょうか。

株式会社サムシングファンでは「まずは10万円以下からライバーマーケティングを行える」(胡内さん)と説明。ライバーの個性やフォロワー属性などを踏まえて、商品と相性の良いライバーをキャスティングしているそうです。

拡散力を補完することで効果が上がる

ライバーとして活動している人のSNSのフォロワー数は、数千〜数万人の規模が中心です。エンゲージメント力に強みを持つ反面、拡散力という点では、数十万〜数百万人のフォロワーを抱えるインフルエンサーに比べると見劣りします。ライブコマースの効果を上げるポイントとして、「広告やインフルエンサー施策を併用して告知すると、より成果につながりやすい」(胡内さん)と説明しました。

ライブコマースの効果と成功事例

今回のセミナーで胡内さんは、株式会社サムシングファンの所属ライバーが出演したライブコマースの成功事例も多数公開してくださいました。その中から、ライブコマースとSEOを組み合わせた「ライバーSEO」と呼ばれる施策を紹介します。

ライバーSEOとは、ライブコマースの視聴者が検索エンジンで商品について調べることを想定した施策です。ある美容雑貨ブランドの事例では、ライブコマースに先立って4人のライバーが商品を使用し、感想などを書いた12本のSEO記事を公開しました。その後6ヶ月にわたって4人のライバーが定期的にライブコマースを行った結果、ライブコマースの累計視聴者数は約3万人、SEO記事には年間1万4000人の定期流入が発生したそうです。

広告費に換算すると140万〜420万円相当の効果が得られました(胡内さん)

この他にもたくさんの成功事例を紹介してくださいましたが、社名や具体的な取り組みについてはセミナー限定での公開だったため、この記事では商品カテゴリと成果の数字のみをまとめてお伝えします。

ライバー起用の事例と成果

ライバー起用の事例と成果

ライブコマースには“間接的な販促効果”もある

ライブコマースの効果は配信中の売上だけではありません。胡内さんはライブコマースの効果の一例として、ライブコマースの実施の有無によって長期的な販売量に差が生まれたことを示す各種調査にも言及しました。

ライブコマースの効果に関する各種調査

ライブコマースの効果を示す各種調査にも言及した

ライブコマースの間接的な販促効果について、もう少し深掘りしてみましょう。

消費者が商品のことを知ってから購入し、他者に感想を伝えるまでのカスタマージャーニーには「認知」「興味・関心」「比較・検討」「購入」「利用」「共有」といったフェーズがあります。これらのフェーズの中で、ライブコマースは「認知獲得」「興味関心」「購入」「共有」にも効果を発揮します。

  • 認知:ライバーに依頼することで新規顧客に商品を知ってもらう
  • 興味・関心:ライブ配信を通じて商品への興味・関心を高める
  • 購入:ライブコマースで商品を購入してもらう
  • 共有:ライブ配信中、商品購入者が投稿したコメントがレビューの役割を果たし、未購入者の意思決定に影響する

ライブコマースの効果は配信中の売上だけではありません。アトリビューション分析の考え方も取り入れてライブコマースの効果を評価することが重要です(稲生)

カスタマージャーニーにおけるライブコマースの役割

ライブコマースは「認知」「興味関心」「購入」「共有」にも効果を発揮する

ライブコマースは配信後の「分析」が重要

ライブコマースで成果を出すには、ライブを継続的に実施し、PDCAサイクルを回すことも大切です。ライブ配信ごとの視聴人数やコメント数、いいねなどの数だけでなく、配信中の新規視聴者と退出者の推移をそれぞれ可視化するなど、精緻な分析を行うことが重要です。

例えば、視聴者数が増えてコメントも盛り上がった時間帯を特定し、そのときの配信内容を見直すことで、ユーザーから好かれる企画のヒントが得られます。また、退出者が増えた時間帯の配信内容を検証し、その後の配信内容の改善につなげることもできるでしょう。

SNSでライブ配信を行う場合、分析機能に物足りなさを感じるかもしれません。ライブコマースのデータを分析し、PDCAサイクルを回すには、分析機能を備えたライブコマースツールを活用すると良いでしょう。

今後、ライブコマースの重要性は一層高まっていくことが予想されます。配信後に分析を行い、ライブコマースのナレッジを蓄積しておけば、それは貴重な資産になるでしょう(稲生)

Live cottageの分析画面

「Live cottage」の分析画面では、視聴数、いいねの数、コメントの数、商品クリック数のほか、新規視聴者と退出者の推移も把握できる

ライブコマースは集客コンテンツとして二次利用できる

ライブコマースで配信した内容は、配信後にアーカイブ動画としてECサイトなどに掲載することもできます。販促効果が持続するストック型のコンテンツとして二次利用することが可能です。

動画制作をアウトソーシングする場合、制作に1ヶ月以上、費用は数十万円かかることもありますが、ライブコマースをアーカイブ動画として二次利用すれば動画制作の時間と費用を節約することができます。

アーカイブ動画を作成する手順について、株式会社フューチャーショップが提供しているライブコマースツール「Live cottage」を例に挙げて解説します。

「Live cottage」で配信したライブ映像をYouTubeにアップロードし、商品ページに動画を埋め込むことができます。YouTubeは動画の開始位置を指定して埋め込むことができるので、ライブでその商品を紹介している箇所から再生されるように配置することができます。

また、ライブコマースで盛り上がったシーンを切り抜いて編集し、YouTubeショートやInstagramのリール、TikTokなどで配信すれば、新規顧客にリーチするコンテンツとして活用することもできます。

ライブコマース配信中のコメントは「レビュー」

イブ配信中に視聴者が投稿したコメントは、商品に対するレビューの機能も果たします。例えば、「買いました!」「リピ買いしてます!」など購買系のコメントや、「前に買ってすごくよかった」といった既存顧客のコメントは、未購入者の興味や購入意欲を高めることにつながります。

ライブ配信中に寄せられるコメントは、購入を検討している消費者の背中を押す強力なコンテンツです(稲生)

ライブ配信中に寄せられるコメントの例

既存顧客のコメントは未購入者の興味や購入意欲を高めるコンテンツになる

なお、ライブコマースをアーカイブ動画として二次利用する場合、SNSのライブ配信機能を使うとコメントがアーカイブ動画には表示されない場合があるので注意が必要です。例えば、Instagramのインスタライブは、ライブ配信中に投稿されたコメントがアーカイブに表示されません。また、YouTubeライブは、YouTubeアカウントにログインしたユーザーしかコメントを投稿できないといった制限があります。

ライブ中に寄せられたコメントを販促コンテンツとして有効活用するには、コメントがアーカイブ動画に残るライブ配信ツールを活用すると良いでしょう。

まとめ

今回のセミナーでは、ライブコマースにライバーを起用する方法やメリットを詳しく解説しました。自社ECサイトの新規顧客獲得コストが上昇基調にあるなかで、ライバー起用の可能性を実感していただけたのではないでしょうか。インターネット広告の費用対効果が頭打ちになっているEC事業者さまは、自社ECサイトのプロモーション手段としてライブコマースを検討してみてください。

株式会社フューチャーショップでは、「Live cottage」を導入したEC事業者さまを対象にライブコマースの立ち上げ支援も行っています。「Live cottage」の成功事例も増えており、ライブコマースを成功させるポイントをお伝えすることも可能です。ライブコマースを検討している事業者さまは、お気軽にお問い合わせください。