【初心者必見】ネットショップの開業を成功させる6つのポイント|メリットやデメリット、流れを徹底解説

【初心者必見】ネットショップの開業を成功させる6つのポイント|メリットやデメリット、流れを徹底解説「ネットショップを開業したいが具体的なステップが分からない」
「ネットショップのメリットがわからず、開業まで至らない」

このように考える事業者の方は少なくありません。ネットショップを開業する前には、基礎知識に対する理解を深めることが重要です。

この記事では、実店舗とネットショップの違いやメリット・デメリット、成功するためのポイントについて網羅的に解説します。

これからネットショップを開業しようと検討している方はもちろん、現在ネットショップの運営が上手くいっていない方もぜひ参考にしてみてください。

ネットショップとは?

ネットショップとは、インターネットを介して商品やサービスを販売するサイトを指す言葉です。同じ意味の言葉に「ECサイト」があります。ECとは「Electronic Commerce」の略であり、日本語で電子商取引と訳されています。

ネットショップは現代の商取引において重要な役割を果たしており、さまざまな商品やサービスを広範囲にわたって提供できます。特にコロナ禍以降は、これまでデジタルを介した買い物に触れてこなかった高年齢層も、当たり前に使うようになりました。

ネットショップと実店舗の違い

ネットショップと実店舗には異なる点がいくつかあります。主な違いについては以下のとおりです。

内容 ネットショップ 実店舗
商圏 世界中 店舗所在地の周辺
開業(運営)資金 少額 高額
営業時間 ・年中無休

・24時間営業可能

・店舗により異なる

・営業時にはスタッフの確保が必要

商品 写真、説明文、動画、レビューなどから判断 現物を見て、触って、確認できる
集客方法 ・ネット広告

・メール配信など

・折込チラシ

・ポスター

・ポスティングなど

問い合わせ ・メール対応

・回答に時間を要する

その場でリアルタイムの返答が可能
商品の引き渡し 後日配送 その場で渡せる

ネットショップと実店舗では、互いに異なる特徴があり、どちらにもメリット・デメリットがあります。

これは実店舗とは異なる大きな特徴です。ただし、顧客が直接商品を手に取って確認することは不可能なため、ネットショップでは詳細な商品説明と、迅速な問い合わせ対応が求められます。また商品によっては相性が良くないこともあります。

ネットショップを開業する3つのメリット

ネットショップを開業するメリットは、主に以下の3つが挙げられます。

  • 営業時間の制約がない
  • 実店舗より低予算で開業できる
  • 販売エリアが限定されない

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。

1.営業時間の制約がない

ネットショップは24時間365日運営が可能です。メンテナンス以外の時間に顧客がいつでも買い物ができるので、使いやすさ・利便性の高さがメリットとなります。

これにより、さまざまなライフスタイルの顧客層を獲得できます。例えば「忙しくて実店舗に買い物にいけない」という悩みを抱えているユーザーも、空き時間で手軽に購入ができます。その結果、売り上げの拡大につながりやすいです。

2.実店舗より低予算で開業できる

ネットショップの開業は実店舗に比べて低予算で可能です。実店舗では家賃や陳列什器の準備などに費用がかかります。ネットショップでは必要ありません。ネットショップの構築のみですので低予算で始められます。

具体的に実店舗の開業には数百万円以上かかるのが一般的ですが、ネットショップは数十万円の予算でもはじめられます。開業ハードルが低いのはもちろん、投資回収がしやすいためリスクも低いです。

これにより、費用面でのメリットが大きいため、多様な事業者が市場に参入しやすくなっています。

3.販売エリアが限定されない

ネットショップは、地理的な制約がなく、インターネットがあればどこでも開業できる点がメリットです。一方、実店舗は来店可能な顧客に限定されます。

ネットショップの開業により、日本全国だけでなく海外の顧客にも販売できる可能性が広がります。特に、越境ECの活発化により、世界中の消費者を顧客にできる点が期待できます。

2020年のコロナウイルスの流行下では、外出自粛によりECショップへの需要が高まり、自宅からの買い物が重要視されました。ただし、海外からの注文にはGDPRなどの個人情報保護法に注意が必要です。

越境ECについては以下の記事で詳しくご紹介しています。
越境ECとは?市場規模や拡大の理由は?メリット、成功事例と注意点や始め方のポイントを紹介

ネットショップを開業する3つのデメリット

ネットショップを開業する際に注意すべきことには、以下の3つが挙げられます。

  • 競合が多い
  • 集客に手間とコストがかかる
  • 商品を直接見せられない

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。

1.競合が多い

ネットショップは開業のしやすさから競合が多く、価格やサービスでの競争が激しい点が大きなデメリットです。値段の比較サイトもたくさんあり、顧客はいつでもどこでも複数の店舗を比較できます。その結果、価格競争になることもあります。

そのため、ネットショップは自社ならではのポイントを訴求しなければなりません。たとえば「品揃え」や「到着までのスピード」「決済方法」などで差別化をしましょう。

2.集客に手間とコストがかかる

実店舗の場合、店自体(看板)があることで集客につながる事もあります。一方、ネットショップでは、存在を知られていないとユーザーがたどり着きません。そのため集客に力を入れる必要があります。

集客戦略を練り、SEO、SNS、広告出稿などを活用して「ページを見てもらうこと」が必要です。集客にかかるコストと手間は、売上を得るために必要な投資であり、それに見合う成果を得ることがネットショップ運営において重要となります。

この際、最初はなかなか利益が出ないことを覚悟しておくことも重要です。数年単位で事業計画を立てておきましょう。

3.商品を直接見せられない

商品を直接顧客に見せられない点も、ネットショップの大きな注意点です。味、におい、肌触り、服のサイズ感といった要素は伝えにくくなります。そのため写真や文章、動画などを利用して商品の魅力を伝える工夫が必要です。

これらの方法を用いることで、商品の特徴や利点を顧客に伝え、購買を促進できます。ネットショップ運営では、視覚的に訴求し、顧客の納得感を得られるように工夫しましょう。

ネットショップにおける開業の流れは7ステップ

ネットショップにおける開業の流れを7つのステップに分けて紹介します。

ステップ1.事業計画を立てる

ネットショップ開業の第一歩は、事業計画の立案からはじまります。

まず重要なのは「誰にどのような商品を販売するか」と「お店のコンセプト(他社との差別化)」を明確にすることです。これにより「構築時に選ぶべきカートシステム」「出店先のモール」「広告チャネル・広告予算」など、その後の計画が左右されます。

事業計画が不明瞭だと、その後のステップにおいてロジカルな決定ができません。そのためこの部分は実際にテストマーケティングや、見込み客へのヒアリング・アンケート等を繰り返しながら慎重に組み立てていきましょう。

ステップ2.商品の売り方・物流などを決定する

次に商品の売り方や物流などを決定します。仕入れ販売は簡単にはじめられ、モール型ショップで人気です。一方でブランドへのファン化を促進できません。一方でオリジナル商品の製造は自社ブランドを築くうえで効果的です。

オリジナル商品と仕入れ販売、どちらにもそれぞれのメリットがあります。事業目的やリソースの状況に基づいて検討してみてください。

D2Cについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
【2023年最新版】D2Cとは?概要・導入するメリット・成功のためのマーケティング施策までを紹介

ステップ3.ネットショップでの販売可否を確認する

ネットショップで出品する際は、販売する商品の販売可否を確認するようにしてください。販売が禁止されている商品には、以下の物品があります。

物品 内容
法律で規制されている 薬物、医薬品など
射幸心を煽るもの 賭博、富くじなど
犯罪に使用される恐れがあるもの 銃、刀剣類など
金融商品に関連する情報商材 株式投資やFXに関する情報など
公序良俗に反する アダルト商品、児童ポルノに関するものなど
悪用の危険性がある 免許証、パスポートなど
譲渡が禁じられている 銀行口座、クレジットカードなど
第三者の権利を侵害する恐れがある 特許権、意匠権など
利権を侵害するもの 模倣品、偽ブランド品など
期限切れの物品 賞味期限切れの食品、使用期限の過ぎた化粧品など

モールを利用する際にも共通ですが、カートシステムを利用する際は、「利用規約」に販売可否の商品が明記されているため、開業前にはこれらの情報を確認しておくことが重要です。適切な商品選定と販売可否の確認は、法的な問題を避け、円滑なネットショップ運営に欠かせません。

ステップ4.必要な届出を提出する

次に、必要な届出や許可を提出します。取り扱う商品によっては、事前に届出や許可が必要な場合があり、これらを無視して販売を開始すると、罰せられるおそれがあります。必要な届出の一例は、以下の表のとおりです。

届出・許可内容 対象となる商品 申請・取得方法
  • 食品衛生責任免許
  • 食品衛生法に基づく営業許可証
食品系 所轄の保健所に申請する
食品等輸入届出書 輸入食品 最寄りの検疫所窓口に申請する
通信販売酒類小売業免許 酒類 所轄の税務署に申請する
第一種動物取扱業の届出 ペット 都道府県の動物愛護センターなどに申請する
古物商許可証 中古品 所轄の警察署の防犯係に申請する
  • 化粧品製造業届出書
  • 化粧品製造販売届出書
自社製造の化粧品 都道府県の保健所、または薬務課・薬事課に申請する
A:化粧品製造販売届出書

B:化粧品外国製造販売業者(外国製造業者)届出書

海外輸入の化粧品 A:都道府県の保健所、または薬務課・薬事課に申請する

B:独立行政法人医薬品医療機器総合機構に申請する

該当する衛生法に則った届出書 輸入品(食品類、動物、植物など) 最寄りの検疫所・防疫所窓口に申請する

商材によっては表にない許可が必要な場合もあるため、十分なリサーチが欠かせません。法務部をはじめ法律の専門家に確認したうえで手続きすることで法的な問題を避けられます。

ステップ5.出店方法を決定する

必要な届出を確認したら「自社サイトでの出店」か「モールへの出店」を決定する必要があります。自社サイトでは集客に苦労する可能性がありますが、デザインやディテールにこだわりを持つことができ、商品やサイトのファンを獲得しやすい点がメリットです。

一方、モール型ではデザインの自由度は低いものの、モールが開催する大型セールの集客力を活用できます。また構築のハードルが低いこともメリットです。個人がネットショップを開業する場合、モール型ECサイトへの出店とカートシステムの利用が一般的です。

ステップ6.ネットショップを制作する

出店方法を選定した結果、自社ECの構築が確定したら、ネットショップの具体的な制作がはじまります。この段階でネットショップ名、サイトのURL、トップページ、商品ページ、問い合わせページなどの構成を考えます。

モール型やASP型では、用意されたフォーマットやテンプレートを使用して簡単にサイトを完成させられるため、個人出店者でも難しくはありません。

たとえば、ページの背景色や文字色、ロゴ画像は事業計画に沿ったコンセプトを反映させるように選びます。インパクトのある高画質の写真、ショップの説明、商品写真、商品説明など、掲載するコンテンツの選定も重要です。

このフェーズは専門知識が必要であり、特に初めての方は分からないことも多いと思います。お困りの方はfutureshopまでご相談ください。
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ステップ7.ネットショップの運用を開始する

ネットショップの運用開始は、開業後の重要なステップです。ここでは実際に運用を軌道に乗せるまでを開業のフローとします。

ネットショップはもちろん「作って終わり」ではありません。運用をして売り上げ・利益を伸ばし続ける必要があります。

運用段階では、サイトの更新、商品の追加や在庫管理、マーケティング活動、顧客対応など、多岐にわたる作業を実施します。

また、ECサイトの運営については、こちらの記事で詳しく解説しています。
【2023年最新版】ECサイトの運営とは?主な仕事内容や必要なスキル、売上を伸ばすコツを徹底解説!

ネットショップの開業を成功させる6つのポイント

ネットショップの開業を成功させるポイントには、以下の6つが挙げられます。

  • 固定費を抑える
  • 在庫をストックし過ぎない
  • リピーターの集客に注力する
  • 商品説明を充実させる
  • キャンセルや返品などの情報を記載する
  • 創業者の思い・覚悟

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。

1.固定費を抑える

ネットショップ開業時、固定費を抑えることは重要です。実店舗と比べて店舗を構える必要がないため、かかる固定費は少ないですが、全く発生しないわけではありません。

ECモール運営では、初期費用のほかに月額費用、決済手数料、システム利用料などがかかります。また、ショッピングモールごとの費用は異なるため、比較して適したものを選ぶことが大切です。

ランニングコストには、以下のものが含まれます。

  • 倉庫や事務所の賃料
  • カートシステム利用料
  • 広告費
  • デザイン外注費
  • クレジットカード決済手数料
  • 梱包資材料
  • 配送料

多くのネットショップは広告費やデザイン外注費からコストカットを試みますが、認知拡大のために広告費は削減すべきではありません。特に、倉庫や事務所の賃料、カートシステム利用料などの固定費が重要な削減対象です。

2.在庫をストックし過ぎない

ネットショップ運営で特に注意すべきなのは、在庫を過剰にストックしないことです。個人での販売では、売れ残りによる過剰在庫が経営を圧迫し、最悪の場合は閉店につながるおそれがあります。

赤字のリスクを避けるため、初期段階では受注生産や最小限の在庫で運営し、売れ筋が明確になってからストックを増やすような管理が求められます。在庫を極力持たないことで、管理の手間を最小限に抑えることが、ネットショップ運営における失敗を避ける重要なコツです。

事業が軌道に乗ってきて在庫化管理が複雑になったタイミングで在庫管理を簡素化したい方は、futureshopでのサイト構築を検討してみてください。
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3.リピーターの集客に注力する

ネットショップの売上を増やすためには、新規顧客の獲得だけでなくリピーターの集客にも注力することが重要です。リピーターの集客は売上と経営の安定につながり、新規顧客の獲得よりもコストが低い傾向にあります。

リピーター対策としては、SNS運用、メルマガ配信、クーポン配信、公式LINEアカウントの運用、ブログやソーシャルメディアの活用などが有効です。

これらの対策は、顧客との継続的な関係構築に役立ち、収益の安定化に貢献します。新規顧客の獲得と併せて、リピーター顧客の獲得にも積極的に取り組むことが、ネットショップの成功には欠かせません。

また、ECサイトのSNS戦略については、こちらの記事で詳しく解説しています。
【2023年最新】ECサイトにおけるSNS戦略とは?メリットや注意点、代表的な種類もご紹介!

4.商品説明を充実させる

ネットショップでの成功の鍵となるのは、充実した商品説明です。詳細な商品説明は顧客に安心感を提供し、購入の決断を後押しします。

たとえば洋服の場合、サイズだけでなく肩幅や袖丈、胸回り、胴回りの寸法を記載し、実際に着用した写真を掲載することが有効です。また、食品であれば、使用している食材や産地の詳細を記述することをおすすめします。

商品を購入する際に顧客が気になるポイントを理解し、それに応えた説明が重要です。充実した商品説明は、ネットショップにおける顧客満足度を高めるためには欠かせません。

5.キャンセルや返品などの情報を記載する

ネットショップ運営では顧客に安心感を持っていただくのが重要です。特にキャンセルや返品、交換などの情報はわかりやすく丁寧に記載しましょう。

返品・交換のルールは法律で記載が義務付けられているので全てのネットショップで取り扱われているものの、方法が分かり辛く顧客マン毒どの低下に繋がっているショップは少なくありません。

購入者都合による返品の可否や送料負担など、顧客が気になるポイントはしっかりと明記し、顧客満足度を高めることを目指しましょう。

6.創業者の思い・覚悟

ネットショップ運営において、創業者の思いや覚悟は非常に重要です。技術やテクニックも大切ですが、「商品を作った背景」や創業者の情熱は、そのショップや商品の持続的な魅力を形成します。技術だけでは一時的な成功に留まることが多いのに対し、強い覚悟と情熱を持って運営することで、長期的な成長と成功を達成できます。

また、現在の消費者は商品の背後にあるストーリーや創業者の思いに共感し、それに基づいて購入を決める傾向が高まっています。そのため、創業者としての情熱や理念を明確にし、それを商品やサービスに反映させることが、顧客の心を捉え、ビジネスの成功につながるポイントです。

ネットショップ開業でよくある2つの質問

ネットショップ開業でよくある質問には、以下の3つが挙げられます。

  • 質問1.ネットショップ開業に必要な資金は?
  • 質問2.ネットショップの開業時に導入すべき決済方法は?

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。

質問1.ネットショップ開業に必要な資金は?

ネットショップ開業に必要な資金は、選択するECプラットフォームやカートシステムによって大きく異なります。構築費用には初期費用、継続費用、デザイン費用、カスタマイズ費用などが含まれ、同じプラットフォームでもサービスや要件により費用が異なるため、これらはあくまで目安です。

以下の表は、構築方法別の費用感の相場です。

構築方法 初期費用 継続費用
モール型 低額 低額
ASP型 低額 低〜中程度
オープンソース型 低額 低額
パッケージ型 中程度 中程度
フルスクラッチ型 高額 高額

無料でネットショップを立ち上げることも可能ですが、これは主に個人や小規模ビジネス向けで、機能が制限されています。そのため、長期的な売上拡大や業務効率化を考えると、無料プランは不利な場合があります。

したがって、短期的なコストだけでなく、トータルでの費用対効果を基に判断することが重要です。

質問2.ネットショップの開業時に導入すべき決済方法は?

ネットショップ開業時には、「クレジットカード」、「代金引換」、「コンビニ支払い」、「銀行振り込み」の4つの決済方法を検討することをおすすめします。これら4つは広く利用されている決済方法です。

これらの決済方法を導入することによって、顧客の利便性が高まります。競合との差別化にもつながります。

決済サービスの比較については、こちらの記事で詳しく解説しています。
【2023年最新】オンライン決済方法・サービス・代行のおすすめ16選|比較のポイントや導入メリットも徹底解説!

まとめ

この記事では、ネットショップ開業時の注意点や流れ、成功させるためのポイントについて解説しました。ネットショップ開業は、実店舗よりも低コストで実現できますが、いかに集客戦略を立てるかが重要です。

また、ネットショップを構築するときには、構築のしやすさや在庫管理の容易さを比較検討することが欠かせません。

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