ECサイトにおける「カート落ち(カゴ落ち)」とは?計算方法や平均値、原因、対策について徹底解説!

ECサイトにおける「カート落ち」とは?計算方法や平均値、原因、対策について徹底解説!

ECサイトのカゴ落ちで悩んでいる事業者にとって「なぜ起こっているのか」「カゴ落ちを防ぐ方法はないのか」などの悩みは尽きません。

本記事では、ECサイトのカゴ落ちについて、基本的な定義を説明したうえで原因や対策を紹介します。おすすめのツールや成功事例も取り上げるので、参考にしてください。

「カート落ち(カゴ落ち)」とは?

ECサイトのカゴ落ちとは「ユーザーが商品をカートに入れたまま購入しなかった状態」を指し、「カゴ落ち」と呼ばれています。カゴ落ちが売り上げの伸び悩みの原因となっているケースがあります。

「サイト改善をしても購買率が高まらない」と悩んでいる事業者はカゴ落ちの数・率を算出しましょう。

ユーザーは商品に対して興味や関心を持っていたにもかかわらず、カートに入れたのに購入に至らなかったのは、何かしらの問題があったと考えられます。

カゴ落ち率の計算方法

カゴ落ち率の計算方法は、カゴ落ちしたユーザー数から計算します。以下がその計算式です。

カートに入れたユーザー数 ー 購入したユーザー数 = カゴ落ち数

カゴ落ちユーザー数 ÷ カートに入れたユーザー数 = カゴ落ち率

特定の期間を設定して数値を導き出せば、分析と検証ができます。CVRの向上につながる施策の1つになるため、数値を記録しておきましょう。

カゴ落ちの平均値は「約7割」

EC事業を展開しているアメリカBaymard Institute社の調査によるとECサイトのカゴ落ち平均値は「69.57%」と発表されました。つまり、ECサイトを訪問したユーザーの約7割が購入していません。

言い換えれば、EC事業を展開している店舗のほとんどが、カゴ落ちに悩んでいます。カゴ落ちの対策は大手ECサイトでも重要視されているため、カゴ落ちの原因や対策を理解し、自社ECサイトのCVR改善を目指しましょう。

参考:Baymard Institute社「49 Cart Abandonment Rate Statistics 2023

ECサイトでカゴ落ちが発生する原因

ECサイトでカゴ落ちする原因は、下記の通りです。

  • 個人情報の入力が不安
  • エラーが出て購入に進めない
  • 購入プロセスが長い
  • 返品への不安
  • 送料に後から気づく
  • 「送料無料」にするのが面倒
  • 疑問を解消できない
  • 「お気に入り」と「カート」の住み分けができていない

順番に紹介していきます。

個人情報の入力が不安

ユーザーにとって個人情報保護に関する表示が見えることで、セキュリティ観点で安心して利用できます。

1つの解決策として挙げられるのが「プライバシーポリシーや個人情報保護観点での覚書の見える化」です。お情報入力時に任意で文面を確認できることで、ユーザーの個人情報を保護について明示でき安心感を与えます。

エラーが出て購入に進めない

購入画面でエラー表示が出てしまうと、ユーザーにとってストレスを与えてしまいます。複数回エラーが出たり購入画面に進めなかったりすると、カゴ落ち率を高めてしまいます。

エラー表示の視認性を高める色合いにしたり、エラー箇所をわかりやすく表示させたりするのが効果的です。たとえば、個人情報の入力項目はシンプルかつわかりやすくしましょう。ユーザーの混乱を防ぐことでカゴ落ちを改善できます。

購入プロセスが長い

ユーザーが興味関心を持った商品に対して、カートに入れてからのカートフローが長いとカゴ落ちにつながってしまいます。ユーザーにとってもプロセスの長さはストレスを与えてしまうものです。

選択や入力記入項目が多いと、ユーザーは面倒に感じてしまい購入意欲が低下します。たとえば、お届け先の入力項目を減らせるように、郵便番号を入力すれば住所が表示できるようなシステムがおすすめです。ユーザーの利便性を意識して改善につなげていきましょう。

返品への不安

返品について不透明なECサイトの場合も、購入意欲の低下につながってしまいます。特に、アパレル業界で「買ったけどサイズが合わなかった」などの問題が発生した場合、ユーザーは返品を検討します。

しかし、返品に関する情報が不透明なECサイトの場合、「返品できないなら失敗したくない」などの心理が働いてしまうのです。そのため、商品ページやフッターに返品に関する情報を明記しておきましょう。

送料に後から気づく

送料に関する情報が購入画面で把握できるものは、カゴ落ち率を高めてしまいます。なぜなら、ユーザーにとって送料の高さが支障となり、購入を諦めてしまう場合が考えられるためです。

そのため、送料の情報は早めにアナウンスするのがおすすめです。たとえば「カートに入れる」ボタン付近に送料を表示すると、ユーザーの目にとまりやすくなります。

カートへ入れた後で「送料がかかるなら買うのをやめよう」と思わせないよう、事前に確認できるような施策を取り入れましょう。

「送料無料」にするのが面倒

送料無料になるまでの金額が設定されていても、追加でカートに入れるプロセスがわかりにくいものだと、カゴ落ち率を高めてしまいます。また、ユーザーのニーズに沿った価格・商品が揃っていないのも、カゴ落ちの原因です。

たとえば、単価感の合わないものを送料無料ラインに設定していると、顧客満足度にも影響するおそれがあります。商品ラインナップと送料無料ラインの金額感の整合性を取り、効果的に送料無料ラインを設定しましょう。

疑問を解消できない

ユーザーが疑問に感じた情報が解消できないECサイトだと、カゴ落ちにつながります。前述した通り、返品に関する情報や送料についてなど、わかりやすいECサイトがユーザーに好まれる傾向にあります。

1つの解決策として、「よくある質問」の設置がおすすめです。カゴ落ちの防止を目的にしている場合、購入までのプロセスでユーザーが抱えるだろう疑問を先回りして回答したページを用意しましょう。

ユーザーの利便性を意識したものを用意できれば、問い合わせの数も減らせるので効果的です。

「お気に入りに入れる」機能が分かりづらい

「お気に入り」と「カート」の住み分けができていないECサイトは、カゴ落ち率を高めてしまいます。なぜなら、一部のユーザーは、お気に入りに登録する感覚でカートに入れる場合があるためです。

つまり「お気に入りへの登録機能」と「カートに入れる機能」を差別化できるECサイトを構築する必要があります。

ECサイトのカゴ落ちの対策方法

ECサイトにおけるカゴ落ち対策は、下記の通りです。

  • 値段の表記をわかりやすくする
  • 会員登録や購入までのステップを減らす
  • 配送・決済の方法を複数用意する
  • ページの表示スピードやUIを改善する
  • カゴ落ちメールを送付する
  • サイトの安全性をアピールする
  • 返品や交換の条件を目立つ位置に提示する
  • カゴ落ち対策ツールを活用する
  • 入力フォームの最適化を図る
  • Q&Aページやチャットボットを設置する
  • Amazon Payの導入
  • AppleID、GoogleIDでログイン

順番に紹介していきます。

1.値段の表記をわかりやすくする

決済画面に移る前にカートページで値段をわかりやすく表示しておくことで、ECサイトのカゴ落ちを改善できます。前述した通り、カゴ落ちする大きな原因は追加料金です。

ユーザーが商品を購入する合計金額が、決済画面に移る前に表記できていれば誤解が生まれません。商品をカートに入れるたびに合計金額を表示しておくのも効果的です。

2.会員登録や購入までのステップを減らす

ユーザーが手間だと感じるプロセスを減らせると、カゴ落ちの改善につながります。これまでは購入(決済)するためにカートページからログイン or 会員登録をして、配送先や決済方法を入力。その後にその他情報入力をして確認画面に遷移するのが一般的でした。

これだと画面の遷移数が増えてしまい、ユーザーは面倒だと感じてしまいます。そのため現在では、画面遷移をさせることなく、全ての項目を1ページで表示することでステップ数を減らし、離脱するリスクを減らすことが対策としてあります。

3.配送・決済の方法を複数用意する

配送方法を増やすことで、カゴ落ちを改善できることがあります。

たとえば、送料を少なくしたいユーザーが「メール便」を選べるようになると、顧客満足度向上に直結します。また、宅配ボックスがないユーザーに向けて店頭受け取りを設定するのも効果的です。

配送の選択肢と同様に、ユーザーによって購入できる決済方法が選べるのは満足度向上につながります。決済手段に非対応だと53%以上が離脱してしまう、という調査結果もあります。クレジットカード決済やQRコード決済、後払いなど、バリエーションを用意しましょう。

参考:SBペイメントサービス「【2022年度版】ECサイトにおける決済手段の利用実態調査結果を公開

4.ページの表示スピードやUIを改善する

ECサイトの表示速度は、カゴ落ちだけでなく離脱率にも影響するので改善しておきたいポイントです。ECサイトがクラッシュしていなくても、表示速度が遅いとユーザーにストレスを与えてしまいます。

ECサイト自体の動作を軽くして表示速度を改善しておきましょう。ECサイトで最も速度に影響するのは画像の場合が多いです。商品をよく見せたいために画像のサイズが大きくなりがちですので、画質を保持しながらサイズを圧縮できるサービス等の利用を検討してください。

参考:フューチャーショップ、株式会社CRI・ミドルウェアが提供する画像軽量化サービス「SmartJPEG for Desktop」との連携開始

また、商品購入ボタン配置や商品写真などが適切に配置されているかの確認がUI改善につながります。ECサイトが使いやすいものか、客観的な視点を持って検証していきましょう。

5.カゴ落ちメールを送付する

カゴ落ちしているのを知らせるメール送付は、商品購入を促せるので効果的な施策です。ユーザーは忙しさからカートに入れたのを忘れている場合が考えられます。

数量限定商品や人気商品など、購入機会を失わないよう、一旦カートに入れるユーザーもいます。このような興味関心を持っているユーザーに、カゴ落ち防止のメールを送付するのがおすすめです。

6.サイトの安全性をアピールする

ECサイトの安全性をアピールできれば、ユーザーにとって信頼を集められます。そもそもユーザーがECサイトで商品を購入する際、個人情報の入力が必須です。ECサイト自体の安全性が明記されていないと、カゴ落ち以前に離脱率を高めてしまいます。

「プライバシーポリシーや特商法の表記をしっかりとする」「ショッピングガイドやFAQを充実させる」「問い合わせ電話番号やフォームをわかりやすいところに表示する」といったことで安心感を出すように心がけましょう。

7.返品や交換の条件を目立つ位置に提示する

返品や交換の条件を明確でわかりやすい位置に表示しておくと、カゴ落ちを改善できます。なぜなら、条件が不透明だと、購入意欲の低下に直結するためです。

前述した通り、アパレル業界ではサイズが合わないなどの問題が生じる可能性があるので、返品可能かどうかが重要視されています。たとえば商品到着から何日まであれば返品可能なのか、開封しても返品可能なのかなどを明記しましょう。

返品時の送料についても明記しておくのがおすすめです。

8.フォローメールを活用する

カゴ落ち後のフォローメールも有効です。カゴ落ちしたユーザーの中には購入意欲がなくなったのではなく、UIなどの影響で購入までたどり着かなかっただけ、というケースも多々あります。こうしたユーザーにあらためてメールを送信することで、購入を促すことができます。

カゴ落ちしたユーザーにアプローチしたい場合、「futureCartRecovery」がおすすめです。カゴ落ちしたユーザーに向けて「離脱直前の商品」を広告で表示できるツールです。

参考:futureCartRecovery

9.入力フォームの最適化を図る

入力フォームの最適化を図るツールを導入すると、ユーザーの利便性を高められます。EFO(「Entry Form Optimization」の略)がおすすめで、入力フォームを最適化できる仕組みを構築したものです。

たとえば入力項目が多い購入画面だと、ユーザーは面倒だと感じてしまい、購入意欲の低下につながります。商品をユーザーのもとに届けるのに最小限の情報で済むような入力フォームを構築しましょう。

10.Q&Aページやチャットボットを設置する

Q&Aページやチャットボットを設置すると、ユーザーの不安解消につながるのでカゴ落ち対策につながります。なぜなら、不安や疑問がある状態では購入しようと考えにくいからです。

また、Q&Aページやチャットボットを設置すると、お問い合わせ数を減らせるので、ユーザー目線に立った回答を用意しましょう。

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11.Amazon Payの導入

Amazon Payを取り入れると会員登録率やリピート率の向上につながるため、結果としてカゴ落ちの改善ができます。Amazon PayはAmazonに登録している個人情報を反映でき、ユーザーにとって購入までのプロセスを減らせるのです。

また、Amazonから取得した情報をもとに自社の会員に登録することができます。顧客情報の取得、という観点でも導入したい機能です。

12.AppleID、GoogleIDでログイン

AppleIDやGoogleIDでログインできれば、個人情報の入力を簡潔にできるため、カゴ落ち対策につながります。特に重要なのは、スマートフォンからECサイトに訪問したユーザーに向けた施策です。会員登録を簡潔にでき、離脱されにくいECサイトを構築できるのです。

そもそも個人情報の入力において、アドレスの入力ミスが発生しているとユーザーとのコミュニケーションが取れなくなってしまいます。入力ミスを防げるだけでなく、セキュリティ面でも安心できるので、効率的にカゴ落ちを改善できます。

ECサイトのカゴ落ち改善の成功事例

ECサイトのカゴ落ち改善を成功させた事例を紹介します。今回紹介するのは、Dcollection社です。

Dcollection

Dcollectionは、30〜40代向けのメンズファッションをECサイトで展開しています。これまで課題のあったECサイトをリニューアルし、セット販売や定期購入などを導入することで、アプリの利用者数を増やしました。

アプリのダウンロード数は約25万件で、売上も回復基調に進んでいます。カゴ落ち改善につながった要因の1つに、スピード感のあるサポート対応が挙げられます。

ECサイトにエラー表示が続き、問い合わせがあってもサポートスタッフでは十分に対応できず、解決に時間がかかっていました。「futureCartRecovery」やサジェストリンクなどを活用し、独自サービスを実現することで、顧客満足度向上につなげた企業です。

ECサイトのカゴ落ちでよくある2つの質問

ここからはECサイトのカゴ落ちで、よくある質問を紹介します。今回紹介するのは、下記2つの質問です。

  • 質問1.カゴ落ちメールとは何?
  • 質問2.リカバリーメールは会員登録必須のほうがいい?

疑問点に回答していきながら紹介します。

質問1.カゴ落ちメールとは何?

カゴ落ちメールとは、前述した通り「カートに商品が残っている」のを知らせるメールです。一度商品をカートに入れているので、ユーザーは少なくとも興味関心があります。

カートに入れてから1時間後や在庫数が少なくなったタイミングでメールを送ると、ユーザーはECサイトに戻る可能性を高めてくれます。

メールマーケティングを展開しているCuenote社が2019年に調査したデータでも、トップ100サイトで22%がカゴ落ち対策をしていると発表しました。つまり、カゴ落ちメールを積極的に取り入れると競合他社との差別化が図れるのです。

カゴ落ちしたユーザーにアプローチしたい場合、「futureCartRecovery」がおすすめです。カゴ落ちしたユーザーに向けて「離脱直前の商品」を広告で表示できるツールです。

参考:futureCartRecovery

参考:Cuenote社「カゴ落ちメール調査レポート 2019年版 【EC売上ランキング100】」

質問2.リカバリーメールは会員登録必須のほうがいい?

リカバリーメールの送付は、会員登録が必須ではないものの会員登録しているユーザーに送るのがおすすめです。なぜなら、会員登録なしで商品を購入したユーザーにとって「なんでメールが来たのか」と疑念を抱かれてしまうからです。

法的に問題がなくても、顧客満足度を下げてしまうおそれがあります。たしかに、リカバリーメールを送付する件数が増えれば、効果が得られる可能性があります。事業者の運営方針や状況を考慮したうえでリカバリーメールの実施を検討しましょう。

まとめ

今回はECサイトのカゴ落ちについて、発生の原因や具体的な対策方法などを紹介しました。カゴ落ちする原因は、個人情報保護の信頼性や購入プロセスの煩雑さなどが挙げられます。

また、送料などを含めた合計金額や返品・交換について明記しておくのが重要です。カゴ落ち対策は競合他社との差別化にもつながります。ユーザーの利便性を意識した対策を実施しましょう。

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